愛のあいさつ
拝啓
わたしはあなたに、一冊の本を贈ります。
わたしは不器用で口下手なので、うまく気持ちを伝えられません。それがあなたを前にするといっそう緊張してしまって。どうかこの本を受け取ってください。そして、細部まで何度も何度も読んでください。からだに直接触れるより、こうして、やわらかくじっくりとわたしのことを知ってほしいのです。すごく色っぽいことだと思いませんか。ちょっと照れてしまいます。
もしも、この本を読んで、というよりこうした本を贈るという行為がメンドクサイと思うのなら、きっとうまく行きっこないですね。それならそれでよいのです。「これ」がわたしなのですから。わたしはあなたが好きなのです。愛しているのです。本当に、本当にあなたを愛しているのなら、本当はお返しの愛なんていらないはず。でも、それでも少しあなたからの想いに期待してしまうあたり、わたしはやはり弱いのですね。女なのですね。もう嫌気がさしてしまう。わたしはあなたが好きなのと同じくらい、あなたが嫌いです。
派手なことは望みません。お邪魔はいたしません。どうか、ほんの一瞬だけでも、あなたのそばに居させてほしいのです。ことばを贈り贈られる関係って、すてきだと思いませんか。
わたしはあなたに、一冊の愛を贈ります。もしも、あなたがこのわたしの愛を受け取ってくださるなら、どうかあなたも、あなたのお気に入りの本をわたしに贈ってください。
それでは、お待ちしております。
敬具
残しておきたいつぶやき【10月前半】
人との相性には「テキトーさの許容範囲が重なるか否か」っていう要素がある気がする。【10月2日】
「愛し合うとは互いに見つめ合うことではなく互いに同じ方向を見ること」ってほんとそうだと思う。見てる世界が違う人とはそもそも話が合わないし、一緒に居たいと思えない。【10月3日】
「君たちはユングの人生時計ではまだ午前中なんだ！」って言われるとじゃあ二度寝していいですかって感じ【10月4日】
AKY（あえて空気を読まない）【10月7日】
秋は綺麗な季節なんだけどとてもとても淋しい【10月11日】
全力で生きろお前ら！！！【10月11日】
本来あらゆる人間の存在って異常なものなんだけど社会的義務を負うことによって許容してもらってる【10月12日】
温もりが欲しいだけなら布団で十分【10月13日】
残しておきたいつぶやき【2014年9月】
最近「食べる、話す」楽しみ以外に、「黙る」楽しみを覚えました。【9月1日】
好きも嫌いも愛だから。「愛」の反対は「憎」じゃなくて「無関心」だから。【9月1日】
母性は女性だけの特権じゃないし父性は男性だけの特権じゃないし、女性性と男性性が混在するのが人間で、そのバランスが相手と似通わない限り恋愛はうまくいかないと思う。【9月1日】
人間にも好きな人見たら羽ぱたぱたしたり尻尾ふりふりしたり電気ぴかぴかしたりする機能ついてたらもっと幸せになれる気がする。【9月2日】
シェイクスピアは女性の中の男性性も男性の中の女性性も嫌味なく描いてくれてる気がする。【9月2日】
客観的に語れるようになった時点でもうすでに過去のものとなって距離を置くことができている。【9月6日】
We are living in the chaotic order.【9月7日】
孤独な「群衆」だった時代はまだましで、孤独な「個」に向かってるのが現代。その「個」さえも解体されてバラバラになってしまえば偏に風の前の塵に同じ。【9月8日】
裸足で駆けたあの夏の思い出はもはや遠い【9月10日】
人類愛なんて究極のナルシシズム【9月11日】
割り切るというのは、文字通り、自分を割って切り離すこと。【9月15日】
「ごめんって言うな」と怒られて
「ごめん」と返して
また怒られる。【9月15日】
「意味わかんないからつまんない」っていうのは違うと思う。万人に通用する記号としての「意味」がないほうが希少価値があっておもしろい。【9月17日】
帰省したときにこっそりアルバムから抜き出してきた写真ながめながら、じぶんにとっていちばん幸せだったのはいつだったんだろうって思うけど、たぶん今。【9月21日】
暮れゆく秋空ほど物寂しいものがほかにありますか【9月23日】
楽して手に入る楽しさなんて高が知れてる【9月25日】
The more you love me, the more I hate you. The more I love you, the more you hate me.【9月26日】
ふるさと意識が薄れても、金木犀の香りは幼時の記憶を呼び覚ます。【9月29日】
